新潟アルビレックスBBは富山グラウジーズを94-89で破り、今季2度目の2連勝を決めた。

B2降格圏内の全体24位のままだが、このカードで負ければ降格の可能性があった危機的状況から白星を重ねた。SFロスコ・アレン(29)がチーム最多25得点で11リバウンド、10アシストの「トリプル・ダブル」。第4クオーター(Q)、36失点と追い上げを許したが、アレンが10得点と要所でスコアした。

がむしゃらにリングを狙った。アレンは84-78と6点差に迫られた第4Qの残り1分45秒、ファウルをもらってフリースローを2本決める。その40秒後、ショットクロック残り1秒で3点シュートを沈めた。試合終盤の5連続得点で富山の攻勢を押し止めた。「たくさんのチームメートが仕事をしてくれた」。そして「チームメートがいいパスを出してくれた」とチームの一体感を強調した。

新潟は最大22点のリードを奪い、第4Qも70-53と17点リードで迎えた。だが残り2分31秒で81-76と5点差に迫られた。この直後にもアレンは3点シュートを決めた。「こういう展開で負けた試合が多かった。最後は正しいプレーを続けて勝ちにつなげたかった」。富山には5日の前回アウェー戦で前半のリードを後半に逆転されて負けている。苦い教訓を土壇場でプラスにした。

この2試合、22位滋賀レイクスの結果次第では、新潟は負ければ降格が決まる状況だった。崖っぷちに変わりないが粘り強さをみせた。「毎試合降格がかかっている。ベストを尽くすだけ」。次節(29、30日)のアウェー三遠ネオフェニックス戦に向け、アレンは気持ちを切り替えた。【斎藤慎一郎】