日本大学(日大)アメリカンフットボール部の寮内自室で違法薬物を所持したとして、警視庁に覚醒剤取締法違反と大麻取締法違反(ともに所持)の疑いで3年生部員の北畠成文容疑者(21)が逮捕、送検された事件に関する大学側の会見が8日、東京・千代田区の日大会館(本部)で行われた。

OGの小説家で、昨年7月に就任した林真理子理事長(69)と酒井健夫学長、競技スポーツ担当の沢田康広副学長が登壇した。

沢田副学長によると、警察から2度目の情報提供があった7月6日、寮で検査とヒアリングが行われた。寮生に対して荷物を見る承諾を得た上で、持ち物の検査を行った。同副学長は「7月6日、私が発見した小さなビニール袋の中に入っていたのは、見た感じ、非常に微量で細かく、言い方が悪いけれど、カスのような感じだった。ですから、これが明らかに大麻とはわからなかった。『大麻のカスかもしれない』とは思いました」と説明した。

のちに判明した錠剤とは異なるものだったといい、まずは学生から荷物を預かる形で対応。翌日以降もその他寮生からの聞き取り、荷物検査を続行していた。

7月で前期が終わるため、授業や試験の影響から日中の聞き取りがスムーズに進まなかったという。沢田副学長は18日に警察へ報告した点について「学生の学業優先。すぐに警察への引き渡しができなかった。18日に至り、理事長のところへ父母会から手紙があった。そのようなこともあり、私の判断で『まずは警察に報告しないといけない』と考え、その時点で報告しました」と“12日間の空白”に至った経緯を説明した。

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