Wリーグ25周年の節目に「上位の仲間入り」を果たす。アランマーレ秋田は28日、秋田市内で出陣式に臨んだ。

佐竹敬久知事(75)やパートナー企業などの関係者100人が出席し、小嶋裕二三ヘッドコーチ(HC、56)、平松飛鳥主将(29)が決意を新たにした。上位8チームが参戦するプレーオフ(PO)進出と来季の1部参戦に向け、重要となる今季。リーグ開幕戦は10月14、15日、秋田県立体育館で昨季優勝のENEOSと対戦する。

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リーグ参入初年度の2勝から昨季は8勝を挙げ、飛躍に燃えるアランマーレ秋田が、地元の応援を受けて躍動する。今季の地元開催は昨季10試合からシーズン全体の半分以上である14試合。昨季10位でPO進出を逃した平松は「目標を達成できなかった悔しい思いをバネに、練習やトレーニングに励んできた。新メンバーも加わり、成長した今シーズンのアランマーレ秋田に期待してください」と呼びかけた。

1勝でも多く勝たなければいけない理由がある。Wリーグは来季から2部制となり、今季の上位8チームが1部に参戦。残り6チームは2部で戦うことになる。「今年は全チームが何とか8位以内に入ろうと、生き残りを懸けて戦う」と小嶋HC。1試合の勝敗が運命を左右するからこそ、いいスタートを切りたい。「開幕までの2週間でチームに勢いをつけて頑張っていきたい」と力を込めた。

チームで誰よりも熱い思いを持ち、初戦の10月14日に照準を合わせる選手がいる。同初年度から在籍する佐藤千裕(25)は、この日が誕生日で“バースデー勝利”のチャンスがあり、「本当に勝ちたい。初めてなので頑張りたい」と目をぎらつかせた。昨季は3点シュートなどのプレーで消極性が目立ち、交代させられることもあったが、シュートの精度を高めつつ、「今年は空いたら打つことを意識できているので、そこにぜひ注目してほしい」。過去最高を超えるため、昨季から進化した姿で上位に食らいつく。【相沢孔志】