女子100メートルバタフライで池江璃花子(23=横浜ゴム)が、五輪2大会ぶりの個人種目出場が懸かる18日の決勝へ進んだ。予選で57秒54、準決勝は全体トップの57秒03と、白血病から復帰後のベストを2本続けた。

神奈川・日大藤沢高2年の平井瑞希(17=ATSC.YW)は57秒13で準決勝2位通過。決勝は派遣標準記録(57秒34)を突破&2位以内で、五輪切符獲得が確定する。

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17歳の平井が、堂々と決勝進出を決めた。

予選では全体トップの57秒23を記録。準決勝では池江の後の2組で泳ぎ、57秒13をマークした。25メートル付近で先頭に立ち、じりじりと後続を引き離した。

2レース連続で派遣標準記録を超えたのはただ一人。「折り返しのタッチで泳ぎを合わせられなかった」と反省も、「良い気持ちで臨めた」と声を弾ませた。

22年世界ジュニア選手権で同種目を制した新星。16年リオデジャネイロ五輪から池江に憧れを抱き、18年のパンパシフィック選手権で日本記録の56秒08を樹立した時は、東京辰巳国際水泳場で現地観戦した。

当時は「すごいな」と見上げるだけだったが、今年に入ってからは心境も変化。1月に57秒79、2月に57秒08と自己ベストを連発したことで自信がついた。今は「自分がそのタイムを超える」と、日本記録更新も視界に入れる。

決勝では、その池江に次ぐ日本女子2人目の56秒台が目標。「自己ベストを出したい。パリでのメダルの道へつながるようにしたい」。恐れることなく、突き進んでいく。【藤塚大輔】