フェンシング女子サーブルの日本(江村美咲、尾崎世梨、高嶋理紗、金子優衣奈)が、団体の今夏パリ五輪(オリンピック)出場権を獲得した。選考レース最終戦のW杯(ワールドカップ)で5位に食い込み、アジア・オセアニアゾーンで最上位に。パリ切符が内定した。この種目で団体枠を自力で獲得するのは初めての快挙となった。

正式な五輪代表選手は5月中旬の日本協会理事会で承認を受けてから発表される。

W杯を世界ランキング8位で迎えた日本は、江村(立飛ホールディングス)高嶋(オリエンタル酵母工業)尾崎世梨(法政大)金子優衣奈(日本大)で挑戦。ラウンド16でアゼルバイジャンに45-26で圧勝した一方、地域トップを争っていた中国が米国に26-45で敗退。この時点で日本のアジア・オセアニアゾーン最上位が確定し、五輪出場が内定した。

準々決勝で世界ランク2位の韓国に45-44で惜敗したものの、順位決定戦(5~8位)の予備戦でイタリアに45-38で勝利。5、6位決定戦で米国に45-38で勝ち切り、最終順位は5位だった。

前日の個人で銀メダルを手にしていた江村は「まずは明日の団体戦まで戦い切って、団体戦での五輪チケットを獲得し、治療に専念したいです」とコメントしていた通り、左足の痛みをおして強行出場。枠の獲得に尽力した。

青木雄介ハイパフォーマンスディレクターは、協会を通じて次の通りコメントした。

「女子サーブル史上初の自力での団体戦出場権獲得を果たしました。長いオリンピックレースでしたが、高いパフォーマンスを維持し続けてくれた選手はじめ、コーチスタッフのご尽力に感謝申し上げます。そして、日頃より我々日本代表を支えてくださっている協賛企業さま、全国から応援してくださる皆さまに深く感謝申し上げます」