パリオリンピック(五輪)柔道女子52キロ級で2大会連続金メダルを狙う阿部詩(23=パーク24)が名実ともに、柔道の象徴となる。

3日、都内で行われている全日本合宿の公開練習に参加。先月30日に聞いた五輪5大会連続メダルの谷亮子さん(48)の講話を受けて「女子柔道といえば、ヤワラちゃんと思い浮かぶ。それを阿部詩に変えていきたい」。続けて「あと10年ぐらいは頑張らないとダメ」とほほえんだ。

偉業ずくめの大先輩の金言は考えを変えた。印象深いのは出産後の「苦労したけれど、苦労していない」という回想。阿部は母となる将来も想像し「できるんじゃないかな!? と思っちゃいました。自分の限界まで挑戦したい」と4年後、8年後も見据えた。まずは開幕まで3カ月を切ったパリ五輪の2連覇へ、「もっといろいろな人に名前を知ってもらえるような柔道をしたい」と誓った。【松本航】