アルビレックス新潟レディースのMF川澄奈穂美(38)と、B3新潟アルビレックスBBのPG五十嵐圭(44)の「レジェンド対談」の後編は、チームでの自分の役割や存在意義などについて語り合った。ともにチーム最年長。「アルビ」の一員として刺激し合いながらの共闘も誓った。【取材・構成=斎藤慎一郎】
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-お互いチーム最年長。自身のやるべきこととは
五十嵐 新潟はJBL時代に朱鷺メッセ(新潟市)に7000人のお客さんを集めたんです。当時僕は対戦相手で、NBAみたい、とうらやましく思っていました。再びそういう状況をつくって、それを維持できるように貢献しないと。
川澄 今までさせてもらった経験を話すこともできるけど、何をやっていたらたどり着くのか、というのは日々の練習で見せ続けるしかない。若手に感じてもらおう、というのはおこがましいですが、W杯や米国での経験を、自己満足で終わらせてはいけないと思っています。
五十嵐 川澄さんはW杯(11年ドイツ大会で優勝)、五輪(12年ロンドンで準優勝)の経験、実績がある。それは見ているだけで学べる部分。その場にいるだけで空気が違う。
川澄 適当なことをやって「あのくらいで代表になれるんだ」と思われたくない。やっぱり代表って、かっこいいし、すごい。またあの場に…という気持ちで常に練習しています。もっとうまくなりたいですし。
五十嵐 うまくなりたいという気持ちは絶対にありますよね。コートに立ったら、若手もベテランも一緒。負けたくない、と思えるうちは、まだ引退ではない。「そろそろいいかな」とか「ベテランなりの仕事はあるかな」と感じたら即、引退です。
川澄 分かります。私も負けず嫌いなので。年下でも年上でも、代表でも、とにかく打ち負かしたい、って(笑う)。
-周囲に影響を与えるという面で、今後一緒に何かできそうなことは
五十嵐 「アルビレックス」のくくりで、いろいろなスポーツに触れられる場を設けられたら。同じ名前でたくさんの競技があるから相乗効果も期待できる。
川澄 バスケ、サッカーの教室をやって、子どもたちだけでなく選手も参加する。私がバスケをやって、五十嵐さんがサッカーを(笑い)。
-今季の目標を
川澄 本気でタイトル獲得に挑みます。勝ちを重ねてサポーターの皆さんと喜び合いたいです。
五十嵐 B2昇格はもちろんだけど、それは途中経過。先を見据えて、ファンの方に応援したいと思ってもらえるチームをつくる。その中で質の高いプレーをみせたいです。
川澄 五十嵐さんから刺激をもらいました。今季は試合を見に行きたいです。
五十嵐 僕も応援に行きます。川澄さんが走っているところを見て刺激をもらいたい(笑い)。
川澄 来るときは知らせてください。その日はいつもより走ります(笑い)。
◆川澄奈穂美(かわすみ・なほみ)1985年(昭60)9月23日生まれ、神奈川・大和市出身。つきみ野中、弥栄西高では大和シルフィードに所属。日体大に進学し、全日本大学女子選手権で2度優勝。05年はユニバーシアードの日本女子代表で3位。08年にINAC神戸に入団。同年、女子日本代表に初選出。10年なでしこリーグベストイレブン、11年はリーグ優勝と得点王、MVPを獲得。14年のシアトル・レインFCを皮切りに米国と日本の両方でプレー。19年にゴッサムFCに移籍し、23年7月に退団。8月に新潟Lに入団した。23-24年は20試合出場3得点。157センチ、51キロ。
◆五十嵐圭(いがらし・けい)1980年(昭55)5月7日生まれ、新潟・上越市出身。直江津東中から北陸高(福井)に進み、中大へ進学。卒業後は日立に入社。06年は日本代表として世界選手権に出場。09年にトヨタに移籍し、10年から三菱電機名古屋に所属。16年のBリーグ開幕時に新潟に移籍。18-19年はレギュラーシーズン59試合に出場し、中地区初優勝に貢献した。21-22年に群馬に移籍。23-24年は24試合出場。Bリーグ通算415試合出場、2982得点、3点シュート成功562回、アシスト1364回。ポジションはPG。180センチ、73キロ。


