日本バスケットボール協会は12日、海外チームを国内に招聘する際に相手国のバスケットボール協会(または連盟)に支払う遠征補助費をめぐり、不適切な経費申請および金銭管理が行われていたことが発覚したと発表した。
対策本部を立ち上げ、事案の全容解明と原因の究明に当たるとともに、所管官庁と統括団体にも報告。捜査当局とも連携を進めているという。
協会として「こうした事案の発生を許してしまったことを極めて厳粛に受け止めております。バスケットボールを応援してくださるファンの皆様、ならびに関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、深くお詫び申し上げます」(原文まま)と陳謝した。
事案の概要と再発防止に向けた取り組みは下記の通り。
(1)事案の概要
2024年から2025年にかけて開催された日本代表国際強化試合のうち4件(3カ国)について、当時これを担当していた協会の職員(現在は退職済み。以下「元職員」)が遠征補助費として出金した計1400万円を、相手国に対して交付していない事実が判明した。
1400万円の出金に際しては、記載内容の異なる覚書の作成、また、決裁者のサインデータの使用・加工などで元職員による不適切な経費申請処理がなされていた。なお、当該の1400万円については、元職員から協会に既に返還されている。
(2)事案への対応
2025年11月、元職員本人の申告および、その他の関係者からの報告をきっかけに判明したことを受け、協会は直ちに対策本部を設置。調査を進めてきた。当該4件以外の日本代表国際強化試合における遠征補助費について、適切な処理が行われていたかに関して、引き
続き確認と調査を進めている。
(3)再発防止策
今後、こうした事態を招かぬよう発生した原因を究明した上で、以下の再発防止策を講じ、協会のガバナンス・コンプライアンス並びに、組織・業務体制の強化を継続的に図っていくとしている。
〈1〉現金取り扱いルールの厳格化
遠征補助費の現金交付を含め、現金での支払いは極めて例外的な場合に限定し、原則として振込による対応とする。
〈2〉印章等管理の整備
権限のない者がサインデータを使用できないよう規程改定を実施し、複数のチェックが働くよう申請システムを整備した。
〈3〉経理処理に関する規程類および運用ルールの再点検
理事・監事・職員等によるプロジェクトチームを立ち上げ、稟議決裁規程や経理規程などの諸規程、支払い申請などの社内運用ルール、謝金等の各支払い基準などを網羅的に再点検し、必要に応じて改定を行っていく。
〈4〉組織・業務体制の強化
職員の適切な部署異動を実施するとともに、業務に関して複数の職員によるチェックを行う体制、業務の属人化を未然に防止する体制を強化・整備していく。
〈5〉社員研修の実施
公益財団法人の一員として、また「バスケで日本を元気に」という理念を担う者として、いま一度その責務を重く受け止め、社会的な信用と信頼の向上に努める。規範・倫理、コンプライアンス、ガバナンスへの深い理解を全役職員に浸透させるべく、実効性のある研修を継続して実施し、再発
防止を徹底していく。


