ソチは「大人の美帆」で勝負!

 日体大に進学したスピードスケート女子日本代表の高木美帆(18)が3日、世田谷キャンパスでの入学式に出席した。紺のスーツを身にまとい、約1650人の新入生代表として宣誓を行った。3年前の中学生五輪選手は「スーツの似合う女性になりたい」と「大人」への脱皮を誓った。

 たくさんの出会いが「大人」への成長につながる。「大学生になると、人とたくさん出会う機会がある。出会いを大事にしたい」。帯広の親元を離れ、大学のそばで寮生活を始めた。合コンの参加こそ否定したものの「甘い誘惑に負けない程度に息抜きをしたい」と、スケートに集中するためにも、オンオフの切り替えを重視していく。

 スケートにも出会いはプラスだ。日体大には各競技のトップ選手がそろうだけに「他のスポーツからスケートにつながるものを見つけたい」と貪欲。新入生として8日には野村克也氏、10日にはアーチェリー五輪代表の山本博教授の講演を聴く。ノムさん流の駆け引き、41歳で銀メダル(04年アテネ五輪)を取った山本先生の教えを今後に生かすつもりだ。

 実業団でスケート一本に集中する道もあったが、視野を広げ「人として成長」するため、大学を選択した。「1日1日を大切に過ごしたい。充実した1年にしたい」。早く「大人の美帆」に成長することが、来年ソチでの結果につながる。【田口潤】