<東都大学野球:亜大6-0国士舘大>◇第2週最終日◇17日◇神宮

 亜大・東浜巨投手(2年=沖縄尚学)が3安打完封で今季初勝利、リーグ通算14勝目(5敗)を挙げた。国士舘大戦に先発し、145球を投げ抜き、最速148キロで6奪三振。2勝1敗で勝ち点1とした。亜大が開幕カードで勝ち点を挙げるのは、08年秋以来4季ぶり。08年センバツ優勝バッテリー、嶺井博希捕手(1年=沖縄尚学)とリーグ戦初コンビを組み、通算9度目の完封を達成した。

 神宮に懐かしい沖縄のにおいを感じていた。東浜が、後輩嶺井と初バッテリーを組んで3安打完封。「嶺井もサインミスとかあったけど、長年ずっと同じチームでやってきたから、目を見れば何を投げて欲しいか分かる」と言う。08年センバツVコンビ。嶺井の捕逸で招いた2回1死三塁のピンチは、146キロの直球で空振り三振に切った。

 試合前夜は東浜の部屋で合計2時間以上、国士舘大打線の対策を話し合った。嶺井がサインを出し間違えても「合わせてくれました」(嶺井)と、東浜が要求通りのボールを判断して投げた。1回戦は5回3失点で降板したが、雨天中止になった16日、ブルペンで150球を投げ込み感覚を取り戻した。4四球と制球に苦しむ場面はあったが「今日は1点もやりたくなかった。完ぺきに抑えないとリベンジとはいえない」と胸を張った。

 今夏はぎっくり腰で大学日本代表を辞退し、夏場の練習は熱中症で2度ダウンした。苦しんできたが「もう完治してるので大丈夫」と問題はない。12年の次回世界大学野球選手権(台湾)は絶対的エース候補。21日からは、中3日で中大・沢村との投げ合いに挑む。【前田祐輔】