ヤクルト真中満監督(46)は、就任3年目も信念を貫く。2月の沖縄・浦添キャンプ。同13日から7試合予定されていた実戦は、すべてホーム開催だった。理由は、明確だった。限られた時間を、個々のレベルアップに充ててほしかった。

 真中監督 俺が監督になってから、キャンプ中は1度もビジターで(試合を)やっていないと思う。幸い(浦添の)球場がいいから、みんな来てくれる。うちは練習しなきゃいけないチーム。往復の時間に何ができるか、考えてごらんよ。

 監督は、普段から「効率」を重視する。移動で時間を費やせば、単純に練習量が減る。減った練習量を取り戻そうとすれば、コンディションを整える時間は少なくなる。キャンプの風物詩ともいえる紅白戦は、1度もなかった。

 真中監督 現役の時は紅白戦をやったけど、どうしても紅白戦に(照準を)合わせちゃう部分がある。開幕してからが大事なんだから。ただ単に、選手の数がいないのもあるけどね。

 1軍キャンプに参加したのは投手22人、野手19人。川端、松岡、成瀬、寺島が離脱したが、2軍との入れ替えは行わなかった。監督は、かねて「集中してやってほしいから」と話していた。すべてはシーズンのために-。選手に「自主性」を求めたキャンプの成果を見せる時は、まもなくやってくる。【ヤクルト担当 鹿野雄太】