まだシーズンの「正念場」と言うには早い。だが1つ目の波が押し寄せているのは事実だろう。0-9から逆転負けを喫した翌日の7日。球場入りで緒方監督に「今日の戦い方」を問うた。尾を引きそうな負け方だけに、指揮官としてのマネジメントの方法を聞きたかった。

 緒方監督 ミーティングはいつもやっている。何か異変が起こってからでは遅い。兆候はいくつもあった。確かにショッキングな負けだけど、1敗として受け入れる。こういうときこそ、自分たちの野球をやる。

 動揺、油断、いらだちはなかった。この試合で2年ぶりの同一カード3連敗を喫したが、それでも動じない。根本は守備からリズムをつくり、打線は足を絡めてつなげていく。そこを見据え、先手で打っていたリスクマネジメントが発揮されていくのだろう。ローテ再編か、けが人の復帰か。指揮官の腕に期待したい。

 ジョンソン、中崎、ヘーゲンズがいない。そして菊池が試合に出られないと、簡単には勝てまい。それでも選手は唇をかみ、目をつり上げて甲子園を後にした。悔しがり方は尋常ではない。広島の強さは-。だから今こそ、メガホンを握りしめてほしい。【広島担当 池本泰尚】