3月31日にプロ野球が開幕する。野球評論家の西本聖氏に今季のペナントレースの順位予想をしてもらった。

 西本氏の予想は以下の通り。

<セ・リーグ>

(1)巨人

(2)広島

(3)阪神

(4)DeNA

(5)中日

(6)ヤクルト

<パ・リーグ>

(1)ソフトバンク

(2)日本ハム

(3)西武

(4)ロッテ

(5)オリックス

(6)楽天

 -まずはセ・リーグから。大補強をした巨人を1位にした

 西本氏 オープン戦は最下位に終わったが、143試合の長丁場を考えたときにこれだけの補強をした。未知数の新外国人選手と違って実績のある選手が取れた。期待を込めて1位としたが、勝って当たり前というか、これでもし負けたら補強のあり方について真剣に考えた方がいい。

 -巨人が優勝するためのキーポイントは

 西本氏 高橋監督の采配が問われる。ポジションは1つしかない。三塁はマギーか村田なのか-。誰を使うのか、監督の判断がポイント。あと故障からの復活を目指す杉内が出てきてくれると投手陣が楽になる。

 -不安な点を挙げると

 西本氏 沢村、陽岱鋼、山口俊は何をしているのかな? 沢村はオープン戦で危険球退場になってから1試合も投げなかった。抑え候補のカミネロ(新外国人)がどこまでできるか。

 -昨季の覇者広島は2位

 西本氏 投打のバランスが一番安定している。2連覇の可能性は十分あると思う。

 -3位の阪神は

 西本氏 糸井が入って打線に厚みが増した。

 -昨季3位のDeNAが4位

 西本氏 昨季2桁勝利の山口俊の穴をどう埋めていくか。

 -昨季最下位の中日が5位

 西本氏 監督が替わって新たな空気を感じる。又吉を先発に回すなど若い投手陣が楽しみ。アラウホ、ロンドン、ゲレーロといった新外国人が使えれば面白い。台風の目になる可能性はある。

 -ヤクルトが6位

 西本氏 ブキャナン、オーレンドルフといった新外国人がどこまでやれるか。外国人次第だと思う。

 -パ・リーグはソフトバンクが1位

 西本氏 去年はああいう形で日本ハムに逆転されたが、総合的な力は抜けている。選手層が厚いうえ、デスパイネ(前ロッテ)が入った。

 -昨季日本一の日本ハムは2位

 西本氏 大谷が故障で開幕から先発ローテーションに入れない。足首をやっているから打撃にも影響が出ないか心配。大谷次第だと思う。

 -昨季4位の西武を3位にした

 西本氏 岸が抜けたが打線がすごい。昨季はミスで負ける試合もあったが、監督も替わってムードも変わった。3位に入る力は十分ある。

 -オープン戦首位のロッテが4位

 西本氏 投手力が安定している。新人の佐々木が入って層も厚くなった。デスパイネの穴が埋まれば3位以内に入ってもおかしくない。

 -5位はオリックス

 西本氏 セの中日と同じように本来、力があるチームだと思っている。投打のバランスが取れてオープン戦の戦いぶりも悪くなかった。投手陣は金子、西、松葉、ディクソンに山崎福。新人の山岡がいい形で入っていければ3位争いも可能。気がかりなのはクリーンアップを期待されていた吉田正。腰痛で開幕ベンチから外れたが、彼がシーズン通して働けるかが大きなポイント。

 -楽天は6位

 西本氏 全体的に見てちょっと投手のレベルが落ちる。岸が加入したが安楽が故障するなどコマ不足の感は否めない。

 -今季注目している選手は

 西本氏 巨人杉内、ソフトバンク松坂が復活できるか。新人ではロッテ佐々木と巨人リャオ。佐々木は昨夏の大学全日本の平塚合宿で一目見て「フォームが素晴らしい」と思った投手。プロの打者にどうやって向かっていくか、非常に楽しみ。台湾出身のリャオは201センチ、125キロの巨体。プロは個性も大事。大きいというだけで話題にもなるしファンに覚えてもらえる。フォーム的には前に突っ込みすぎる傾向があるが実戦を積んでいく中でどう変わっていくか。注目していきたい。