いささか不謹慎かもしれませんが、ギャンブル好きの読者もおられると思いますので、まあ、いいだろうということで書きます。

 カード、要するにトランプですが、それを使用して行うギャンブルに「バカラ」というものがあります。やったことのない方も「どこそこで不法カジノを営業していて逮捕…」などというニュースに接したことはないでしょうか。

 国内でやると、もちろん、法律違反。だけど合法の国のカジノには必ずあるゲームです。ごくごく簡単にいえば、時代劇で出てくる「丁か! 半か!」みたいに「バンカー(B)」か「プレーヤー(P)」かの2つからいずれかを選んで賭ける。その双方に上限3枚までカードを配り、合計数が「9」に近い方が勝ちというものです。(合計が2桁になった場合は1の位を見ます)。

 単純なのですが、やっているうちに熱くなりやすいということで、いかにもギャンブルという感じがする遊びです。

 過去に韓国やマカオ、米国ラスベガス、さらにオーストラリアはゴールドコーストに出張したことがあって、仕事後に、ちょっとだけのぞいたことがあるわけですな。カジノを。ちょっとだけ。そこで覚えたのであります。バカラを。

 日刊スポーツに務めていながら競馬など公営ギャンブルには手を出さないのですが、ごくたま~に海外に行くと、お上りさん気分で、日本にはないカジノに足を向けたくなる。そのうち、国内にできるという話もありますが…。

 そのバカラ、一番強いのが「9」という話をしましたが、もちろんもっとも弱いのは「0」。「0」をイタリア語で「バカラ」といい、そこがゲーム名の由来だとか。

 さて実際にゲームを始めます。まずPに賭け、そっちが「0」だったとする。引き分けの場合もありますが、大体は負けですね。0なんだから。

 では、次はどちらに賭けるか。「じゃあ次は勝った方のBに…」と思うかもしれませんが、熱い人たちは「Pは0だったんだから、それ以上は落ちない。だから次もPだ!」というセリフを言います。

 冷静に考えるとそんなこともないだろう…と思うのですが、惨敗こそ浮上のキッカケという発想は、いかにも先の見えない勝負に挑むという感じです。

 長々と何の話を書いているかというと。最下位に落ちた阪神ですな。しかも、目下のライバル広島に0-10という惨敗を喫して、です。今季は波に乗れず、ついに最下位まで来ました。もうあかんのか。

 そんなこともないと思います。戦力はあるはず。1度、最下位まで落ちたことをキッカケにする強い心を、選手にも、首脳陣にも持ってもらいたい。そう思います。