花巻東の左腕エース高橋樹也(3年)が、オーストラリア戦の7回から2番手で登板。2回無安打2奪三振無失点で国際デビューした。最初の打者を三ゴロで打ち取った後、四球で出塁を許すも、三ゴロ併殺で3人斬り。8回には140キロの直球で見逃し三振、123キロのチェンジアップで空振り三振を取るなど緩急をつけた見事な投球で中継ぎの役目を果たした。高橋樹は「慎重になりすぎた」と反省を口にしたが、西谷浩一監督(45)は「粘って粘って、高橋らしい、いいピッチングをしてくれた」と絶賛した。

 東北の2投手からの刺激が力となっている。前日29日米国を完封した仙台育英・佐藤を「あらためてすごいと思った」。同じく左腕の秋田商・成田には「自分の幅を広げたい」と縦のスライダーの握りを教えてもらっているという。

 目標は「世界一」だ。「速いボールを投げることではなくコースに投げることが大事」と、最速146キロの直球にこだわらず持ち味の緩急でチームに貢献する。【高場泉穂】