「静高の鈴木将平」をアピールする日々が始まった。第11回U-18(18歳以下)アジア選手権(30日開幕、台湾・台中)に参加する高校野球日本代表の合宿が23日、千葉県内でスタート。県勢でただ1人選出された静岡の鈴木将平外野手(3年)が、初日から軽快な動きを見せた。

 守備練習では中堅から本塁へダイレクト返球を見せ、フリー打撃では木製バットで3本の柵越え。今夏、全国高校野球静岡大会4回戦で浜松商に敗れた後、ほぼ毎日、静岡の練習に参加し、木製バットで振り込んだ成果が出た。「違和感はありません。あまり大きいのを狙わず、しっかりヒット性の打球を打っていきたい」。その姿に小枝守監督(65)も「思ったより送球の質もいいし、打撃もいい。チャンスメーカーになれる」と期待を寄せた。

 今年は春夏とも甲子園に立てなかったが、鈴木は今、喜びに満ちている。「見ている人は見ているんだと思いました。本当にうれしいです」。寺島成輝(履正社3年)藤平尚真(横浜3年)高橋昂也(花咲徳栄3年)の「BIG3」ら今夏、甲子園を沸かせた逸材たちと同じステージに立っても、動じる様子はない。「各自が自分のペースを持っている。これから人間関係を作っていければ」。

 合宿は5日間で、最終日の27日には大学日本代表との壮行試合を行い、28日に台湾へ乗り込む。プロのスカウトも注目するアジア選手権。昨年メンバー入りした静高の1つ先輩、堀内謙伍捕手(19=楽天)に続き、鈴木もここで羽ばたく。【鈴木正章】