大冠は丸山惇投手(3年)の今大会2度目の完封で、春日丘との公立校対決に勝利した。2年ぶりの4強入りだ。

 4回1死走者なしで四球を与えた後、味方の失策もあり、二、三塁に。さらに四球を与え、満塁のピンチを背負ったが、そこで踏ん張った。後続を右飛と三振に仕留めると、結局4安打完封。「四球は反省ですが、今日のピッチングは最高でした。完封は意識していなかったけど、やっぱり最後は意識しました」と話した。

 夢に挑む瞬間がやってこようとしている。

 入学前の体験授業で感激した。履正社と大阪桐蔭という強豪校がいる大阪で、本気で甲子園を目指している姿に魅せられ、公立の大冠を選んだ。明日29日の準決勝で上宮を倒せば、決勝で大阪桐蔭か履正社のいずれかと対戦することになる。東山宏司監督(55)は「相手がどこであろうとも次も丸山でいく」。強豪を下し、甲子園へ。夢をつかみに明日も投げる。