第101回全国高校野球選手権が6日に甲子園で開幕する。5日には開会式のリハーサルが行われた。

大会NO・1投手の星稜(石川)・奥川恭伸投手(3年)に不安要素が生まれた。練習を見た林和成監督(44)は「あまりよくない。まだ仕上がってきていない。不安ですね。奥川だけではなく打者もですけど」と現状を明かした。

7日の旭川大高(北北海道)戦を2日後に控え、兵庫県内で練習。4日に1週間ぶりに投球再開した右腕は、この日は30分以上もブルペンにこもった。傾斜の後ろから投げたかと思えば、サイド気味に下げたりと“突貫工事”で調整に励んだ。「昨日よりはよくなりましたが、絶対いけるという状態ではない。不安に感じてはいませんが」と奥川は冷静に話した。

残り1日。開会式もあり時間はない。林監督は「いつもこんな感じですけどね。プロ野球もそうだと思うけど、あまり100%はない。奥川もベストと言えるのは3年間で数えるほど。悪いなりに投げないといけないのが野球の難しさ」と、エースが得意とする順応力に期待した。体に異常はなく、全力投球は可能。監督が言う「不安」も高い次元の話なのかもしれない。【柏原誠】