ドラフトの上位候補に挙がる近大高専(三重)の鬼屋敷(きやしき)正人捕手(3年)が今年の対象選手にならないことが10日までに確認された。

 日本プロフェッショナル野球組織(NPB)の野球協約は「日本の学校に在学している選手に対しては、選択会議開催の翌年3月卒業見込みのものに限り選択することができる」としている。三重県高野連も5年制の高等専門学校(高専)に通学している同選手は、今年のドラフト対象外であることを確認した。

 高校球界NO・1捕手の呼び声もある。目立った実績こそ残してはいないが、ガッチリとした体に加えて遠投118メートルの強肩。パンチ力のある打撃も評価が高い。今年に入って、その素質の高さを聞きつけたプロ11球団のスカウトが三重・熊野市にある同校を訪れている。

 この日、三重大会の開会式に臨んだ鬼屋敷は「今は甲子園に行くことだけを考えている」とだけ話した。中沢良文監督(42)も「進路のことについてはこの大会が終わってから話し合いたい」とした。上位指名が確実視されていただけに、今後の進路選択が注目される。