<春季高校野球:九州大会:興南11-2明豊>◇29日◇決勝

 センバツ優勝の興南(沖縄)が今年2個目のVを決めた。82年秋以来、28年(55季)ぶり2度目で、沖縄尚学、清峰と過去のセンバツ王者が果たせなかった春の九州大会の頂点に立った。エース島袋洋奨(3年)は9回2死から投げた準決勝に続いて登板。8、9回を投げ、1安打無失点に抑え優勝投手となった。相手は昨年の甲子園初戦でサヨナラ負けした明豊(大分)だったが「相手に対する変な緊張感はなかった。去年の夏とは気持ちが全然違っていました」とセンバツ優勝で精神的に大きく成長したところを見せた。

 1年夏から公式戦で登板している島袋にとって初めての「お休み」だった。2番手の砂川大樹(3年)、下級生の川満昂弥(2年)の投球を見てマウンドへの思いはさらに強くなった。「ピンチの時は自分で投げたいという気持ちがありました。初球の変化球の制球が夏への課題です」。気持ちは早くも夏へ向かっていた。