高校生最速の160キロ右腕、花巻東・大谷翔平(3年)が、次なるステージで「投手」として勝負したい意向を固めた。11日、岩手・花巻市の同校で佐々木洋監督(37)と両親を交えて進路に関しての話し合いを行った。高校通算56発のスラッガーとしても高い評価を受けるが、佐々木監督が「本人はピッチャーでという強い気持ちがある。私も、ピッチャーをやらせたい」と、本人の意思を確認した。

 この日は、佐々木監督と約1時間半、会談したが決断を下すまでには至らなかった。選択肢は国内プロ野球、この日あいさつに訪れたドジャースを含むメジャー5、6球団、4つの大学、5つの社会人。大谷の体が成長過程ということもあり「ピッチャーではすぐに結果が出ないと思う。長期的に見てもらえるところがいい。それを基準に考えた方がいいんじゃないか」とアドバイスを送ったという。

 話し合いの後、大谷は実家に帰省した。14日には新チームの秋季岩手県大会初戦があることもあり、「本人の意思を尊重する」スタンスの両親と相談し、それまでに結論を出す意向だ。