今秋ドラフトの目玉、152キロ右腕の県岐阜商・高橋純平(2年)が7日、同校グラウンドで年明け初練習で汗を流した。阪神、中日、オリックス、楽天、日本ハムと5球団のスカウトが見守る中、キャッチボールやネットピッチでフォームを確かめた。同校はセンバツ選出が確実で、高橋は「甲子園は夢の大会。そのセンバツで勝ちたい」と大舞台での1勝を狙う。

 1年時から見ている阪神熊野輝光スカウトは「たまたま152キロが出た投手ではない。まだまだ上積みが望める。完成形は(巨人)菅野タイプになるのでは」。中日中原勇一スカウトも「マウンドでの立ち姿がいい。スピードも投球バランスもいい。このまま素直に伸びて欲しい」と評価していた。

 県岐阜商の小川信和監督(43)は「体が大きくなった分、スピードが落ちた。これから、スピードを取り戻すトレーニングをしていく」と現状を話す。センバツでは、なにがなんでも高橋でという気持ちはなく「将来がある選手なので高校だけで終わらせてはいけない」と親心ものぞかせた。

 2日は京都の清水寺に初詣。高橋は「センバツで勝つこと。ケガをしないこと」と祈りを込めた。おみくじは「吉」で「待ち人が遅い」のお告げに苦笑い。注目の1年がスタートした。

 ◆高橋純平(たかはし・じゅんぺい)1997年(平9)5月8日、岐阜市生まれ。梅林中では揖斐パワーボーイズに所属。3年秋に142キロを計測。県岐阜商で1年春からベンチ入り。右投げ右打ち。182センチ、76キロ。