目標は清原だ。巨人小笠原道大内野手(34)が2日、川崎市のジャイアンツ球場でチームの全体練習に参加し、引退した清原氏を目標に掲げた。「引退試合のニュースを家で見ました。こみあげるものがあった。寂しい気持ちもあった。あれだけの人が球場に足を運ぶのを見て、あらためてすごいと実感した。少しでも近づけるように、自分も頑張りたいなと思うようになりました」と静かな口調で話した。

 球場に来てくれるファンを大切にしてきた。球界再編を日本ハムの選手会長で経験し、巨人という注目を浴びる球団でプレーすることで、その思いをさらに強くしてきた。球場での声援には必ず帽子を脱いで丁寧におじぎをするほど。だから、ファンを球場へと引きつける清原氏の存在感に、素直に敬意を払った。

 この日は9月の月間MVPの受賞が決まった。「チームが勝ってる月に受賞できて、少なからず貢献できたかなとは思う。でもあと6試合あるので、浮かれず気を引き締めてやっていきたい」と、喜びよりも今後に目を向けた。奇跡の逆転優勝へ、結果を出し続けることが、清原氏に近づく第1歩になる。やるべきことは分かっている。【竹内智信】