【ニューヨーク13日(日本時間14日)】ヤンキースからFAとなった松井秀喜外野手(35)の残留交渉が新たな段階に突入する。松井の代理人アーン・テレム氏(55)が週明けからの交渉再開を示唆。早ければ14日から本格的な残留交渉がスタートするが、ヤ軍の来季布陣はすでに着々と整ってきているだけに、より具体的な話し合いが行われ、今週中が年内交渉のヤマ場となる。他球団は先発補強優先で松井にアプローチできる段階ではなく、松井側も残留交渉にまず全力を注ぐ。

 いよいよ松井とヤンキースの残留交渉ウイークがスタートする。ウインターミーティング期間の8日(同9日)、ヤ軍キャッシュマンGMと会談した代理人のテレム氏は「今後、(本格的に)ヤンキースと話し合いを続けていく」と、具体的な残留交渉は14日(同15日)からの週になることを示唆した。同ミーティングが終わって各球団の補強戦略が決定し、FA市場の選手も出そろった。クリスマスまでの約10日間、メジャーのストーブリーグは佳境に入る。

 同じくヤ軍からFAとなったデーモンがこの日、地元ニューヨーク・ポスト紙の取材で正式オファーを受けていないことが判明した。松井側もヤ軍から条件提示を受けていないのが確実な状況となった。ヤ軍のFA選手で交渉の優先順位が2番目だったデーモンの交渉が本格化しておらず、ヤ軍は優先順位が3番目の松井とは、その交渉を待ってシフトする方針のようだ。

 デーモンとの交渉の行方が、松井に及ぼす影響は少なくない。ヤ軍はタイガースからトレードでグランダーソン外野手を獲得したため、デーモンとはおもにDH(指名打者)として交渉にあたる。デーモン側は3年以上の複数年契約を希望するとみられるが、ヤ軍は応じない方針のため決裂の可能性がある。デーモンとの交渉が決裂となれば、早々と松井との交渉に重点が移ることになる。

 松井に興味を示す他球団はまだアタックをかける段階にはない。松井を評価するエンゼルスは先発投手の補強に全力を傾け、ハラデー(ブルージェイズ)のトレードでの獲得、FAとなったエースのラッキーの引き留めなどを優先的に進めている。ホワイトソックスは救援右腕のプッツと1年で年俸300万ドル(約2億5500万円)で完了させ、残りの補強資金には限りがあるため、慎重に相場を見極めている。

 現状では、松井にとってはヤ軍との残留交渉がすべて。1年契約で年俸500万ドル(約4億2500万円)から上限700万ドル(約5億9500万円)と予想される提示があるのかどうかを含め、今週が年内交渉ではヤマ場となる。ここで方向性が出なければ、所属先が宙に浮いた状態で越年は必至だ。