若虎よ、日本シリーズの仇(かたき)を討て-。阪神和田豊監督(52)が今日3日ソフトバンクとのオープン戦(四国Cスタ丸亀)で若手打者に「大隣&武田撃ち」を期待した。「去年、日本シリーズでやられている2人なんで、その2人に若い選手がどう立ち向かっていくか。明日はそこやな。俺の見どころは」。

 相手は日本一決戦で猛虎に黒星をつけた大隣、武田が登板する予定。開幕1軍をめぐって競争するドラフト3位江越大賀外野手(21=駒大)や北條、中谷ら若手が、鷹の両腕を打てば大きなアピールになる。

 中でも、真価が問われるのが江越だ。キャンプ中に評価された打撃が急失速。前日1日に続き、この日も和田監督から付きっきりで指導を受けた。大隣、武田との対戦には「上で勝っている投手ですから」と目をぎらつかせつつ「でも、相手どうこうより、やるべき課題があるのでそこに集中したい」と自分に言い聞かせるように言った。

 試練を乗り越えた先に光がある。和田監督は「実戦に入ると、相手も崩してくるわけだから。それをどうやって修正していくか。一流選手だって年に何回か崩れる時期があって、その時期が短い選手が(打率)3割を超えてくる打者かな」と復調を願った。期待するのは江越だけじゃない。シリーズあだ討ちが開幕への近道になりそうだ。