劇的サヨナラ勝利で、阪神松田遼馬投手(21)がプロ2勝目を手にした。8回に同点とし「勝利の方程式」は逆順、守護神呉昇桓からのリレー。延長10回に5番手で登場。1死から四球を与えたが、直球で押した。

 「その前の中継ぎの人たちがいい流れにしてくれたから、たまたま勝ち投手になれました」

 6番藤井からの9球全てが真っすぐを選んだ。7番エルナンデスのカウント2-2からの5球目は外角低めへの145キロ。バットをピクリとも動かせなかった。スコアボードに0を点灯させ、その裏のサヨナラ劇につなげた。

 当然の今季初勝利は、プロ2年目の13年10月4日ヤクルト戦(神宮)で挙げた初勝利以来の白星だ。それでも松田は「四球を反省したい。次の試合で修正していきたい」と反省を口にした。

 念願の開幕1軍で臨むプロ4年目シーズン。独特のムードに包まれるオープニングゲームを体験し「初めての開幕1軍で少し違うかなと思いました」と緊張のマウンドでもあった。しかし「1年間、1軍で戦いたい」と中継ぎの柱として戦う覚悟を持った21歳の若き右腕は、強気の投球でチームを勢いに乗せた。残り142試合も、リョウマが勝利に導く。【宮崎えり子】