阪神福留孝介外野手(37)が絶妙のフェイクで勝利をもたらした。

 1点リードで迎えた8回1死一、二塁。川端の痛烈な打球が右翼を襲ったが、福留は捕球体勢に入った。これで走者がスタートを切れずにいると、頭上を通過してフェンスに跳ね返ったボールをすばやくキャッチして本塁へ。普通なら完全に同点覚悟の場面だが、タッチアウトにした。「打った瞬間、自分の守備位置と打球で届かないと思った。練習中に打球を追いながら、この(打球の)高さならとか考えている。昨日今日初めてやる球場じゃないし、何回もやっているわけだから」。敵も味方もだまされた見事なトリックで、勝利をもたらした。