打線のテコ入れも実らなかった。広島は一時逆転しながらも、延長12回の末にサヨナラ負け。3月29日に黒田で勝って以来、白星が遠く、連敗は6に伸びた。

 試合前の打撃練習中、4番グスマンが左脇腹を痛めるアクシデントが起きた。2軍戦でナゴヤ球場にいたライネル・ロサリオ外野手(26)を緊急昇格させ、4番に起用。7番にも、昇格したばかりの堂林翔太内野手(23)を入れた。堂林は5回に中堅二塁打で、この回4得点で逆転する流れを作った。

 しかしその後は無得点。8回2死満塁も生かせず、同点とされた9回以降は無安打だった。緒方孝市監督(46)は「しんどい遠征だったね、この6試合は。広島に帰って立て直したい」と表情を曇らせた。さらなるテコ入れとして、途中出場で今季初めて守備に就いたベテラン新井のスタメン起用をほのめかせた。「明日の様子を見てからになるけど、こういう状態なので頑張ってもらいたい」。開幕からつまずくチームに、救世主台頭を求めた。