法大がサヨナラで明大に先勝した。8回に同点に追い付かれ5-5で迎えた9回裏、今季初スタメンの皆川普(ひろし)内野手(4年=西武台千葉)が無死一、二塁で左前へサヨナラ打を放った。父はOBとして3度の優勝経験を持つ西武台千葉(千葉)皆川浩一監督(54)。父の背中を追い続けた息子が大学ラストイヤーで調子を上げてきた。

 皆川が有言実行した。9回無死一、二塁。右打席に入る前、青木久典監督(42)に問われた。「打つか送るかと聞かれたので『打ちたいです』と答えました。チームに迷惑をかけ続けてきたので、自分で打ちたかった」。明大のドラフト1位候補左腕、上原の真っすぐを引っ張ると打球は左前へ抜けた。2年春、明大2回戦で2失策してから欠けていた積極性がよみがえった。今週の初めには千葉の実家に帰り、父浩一さんと談笑。「ずっと父の背中を追いかけてきた。4年間の集大成を見せたいです」と晴れやかだった。