日本ハムが痛恨の連敗を喫し、今季初めて2カード連続で負け越した。オリックス9回戦で、先発ガラテら投手陣の乱調で逆転負けした。今季初めてスランプのハーミッダを先発から外し、右ふくらはぎをつる影響で欠場していた大谷を「5番・DH」に配置。刺激策を打った打線も5安打と呼応しなかった。5月に入り9試合で4勝5敗と黒星先行。明日12日からの札幌ドーム6連戦で仕切り直す。

 本音が出た。栗山英樹監督(54)が淡々と敗因を分析した締めに、ポツリと漏らした。「何か、暴れたい気分だよね」。この日まで6勝2敗と得意のオリックスに2戦連続で完敗した。今季初の2カード連続の負け越し。3回に逆転を許すと、ほぼ無抵抗でフィニッシュした。「頭にきているだけ。大丈夫」と気を取り直したが、憤りを隠せなかった。

 歯車がすべて狂った。1点リードの3回。先発ガラテが、かき回された。中村、西野に二盗を許し致命的な2失点につながった。けん制にクイックモーション。稚拙な投球技術を突かれ、暴投など取り乱した。4回無死一、二塁のピンチで見切りをつけ2番手谷元を投入。早めの継投策で接戦に持ち込んで再逆転を狙うプランも、要所で崩れた。

 6回。クロッタが先頭のT-岡田にダメージ十分のソロを献上。この回に2点を失い、7回に4番手の矢貫も同じ先頭打者のカラバイヨにソロを浴びた。栗山監督が「あそこで1点差で持ちこたえられていれば」と嘆いた分岐点。自分自身が打った一手が裏目に出た。「オレが悪い」と責めたが今日11日にクロッタ、矢貫を2軍降格、再調整を課す手も試合後には打った。接戦勝利をいかに拾えるかが今季の成否を握るだけに、厳しく見極めをした。

 次カードから西武、オリックスと続く今季初の本拠地6連戦に臨む。この2戦は計3得点。この日はスランプのハーミッダを今季初めてスタメンから外すなど、用兵で動いた。ガラテの中継ぎへの配置転換も検討に入った。3・4月を好調で乗り切ったが、5月に入り停滞。栗山監督は「必死になって、やるしかないので。必死になってやります」と結んだ。再度の上昇気流ゲットへ、リスタートする。【高山通史】