東海大北海道が初制覇を果たした。昨秋までリーグ最多6季連続Vの道都大と、6勝3敗同士で迎えた最終戦での直接対決。4回2死から中西郁人中堅手(2年=東海大四)の右越え3ランで先制すると、6、8回と加点し、リードを守りきった。6併殺と守備も光った。試合終了と同時に抱き合うナインの中で、中西は「入れ入れと思って走った」と誇らしげだ。

 旭川校、札幌校に分かれていた時代は旭川校に野球部があり、北海道6大学リーグを春3、秋7度制覇。学部再編で閉校となる旭川校は11年春を最後に廃部となり、札幌校は同じ11年春、札幌6大学3部リーグからスタートした。1部入りした12年秋から6季目でつかんだ頂点。旭川校でも指揮を執った高橋葉一監督(49)は「長かったですね」。胴上げされ、目頭を熱くした。

 全日本大学野球選手権(6月8日開幕、神宮ほか)が待つ。先発4人が今春の甲子園準優勝の東海大四出身で、グラウンドを共有する後輩から刺激を受けた。この日ヒーローとなった中西もその1人。「負けられない」。初の全国舞台で、兄貴分も東海旋風を巻き起こす。【保坂果那】

 ◆東海大北海道 大学創立は1972年(昭47)。野球部は82年に北海道大学野球連盟に加盟し、連盟が北海道学生と札幌学生に分離した90年秋以降は、北海道学生に所属。春3、秋7度優勝し、全日本大学選手権4度出場(01年8強が最高戦績)。11年春は旭川校が最後、札幌校が最初のリーグとなり、札幌校は昨秋の2位が最高だった。