巨人の「野性味コンビ」が仙台の地で躍動した。巨人橋本到外野手(25)が地元で決勝打を含む2安打1打点を放てば、立岡宗一郎外野手(25)は8回に同点打など、プロ入り初の4安打の活躍。同世代の1、2番コンビがチームをけん引した。

 まずは立岡だ。24日に1軍昇格し、4試合目の出場。1点ビハインドの8回1死。橋本が二塁打で出塁し2番の立岡がしぶとく右前に運び、ゲームを振り出しに戻した。「到は同級生なので、何とか力になりたいと思った」と奮起した一打だった。

 橋本も乗った。延長11回2死二塁。楽天長谷部の外角低めの142キロ直球に「やばいと思ってバットを出した」と、食らいついて振った打球は左翼線への決勝適時二塁打。さらに三盗を仕掛け、悪送球を誘い生還し、試合を決めた。母校の仙台育英から約100メートル離れたコボスタ宮城で暴れ、「育った仙台で活躍する姿が夢だったので良かった」。友人や家族の前で成長した姿を見せた。

 今季2軍を経験した2人。出場機会は決して多くはないが、ベンチでの準備を怠らない。その姿勢が結果として出た。原監督は「1、2番が心強い、いい役割を果たしてくれた。スピードを前面に出して、感触としてはいい。気が変わらなければ、明日もこの流れでいきたい」と認めた。ベテランがスタメンを張るケースが多い中、若き2人の活躍は、スローガンである「新成」を印象づけた。【細江純平】