阪神が今秋ドラフト1位候補の県岐阜商・高橋純平投手(3年)を徹底マークする。中村勝広GM(66)が、最注目右腕の夏初陣から視察することが26日、分かった。「もちろん行きます。2回戦からです」と明言した。

 ドラフトでの争奪戦は必至で、7月5日の岐阜大会2回戦・本巣松陽戦が高橋の夏初戦。編成トップに立つGMが地方大会の初登板から視察に訪れるのは異例だ。最速152キロで即戦力の呼び声もある右腕の実力をGM自らチェックする構えだ。

 阪神は今年、高橋を密着している。担当の熊野スカウトが新年の始動から駆けつけた。今春センバツでは初戦の松商学園(長野)戦で1失点完投すると、2回戦の近江戦で完封。準々決勝で敗れたが、超高校級の投球を披露した右腕に、視察したGMも「うわさにたがわない一級品じゃないか」と評していた。センバツ後は体作りとスタミナ強化に精力的に取り組むなどスケールアップに余念がなく、ストイックな姿勢も高く評価されている。

 現在の先発投手で20代の主力は、21歳の藤浪だけ。甲子園で活躍した高校生右腕は、将来のタイガースを見据えても魅力的な存在だろう。最上位指名候補に位置づけており、まずは力量把握に努める。

 ◆高橋純平(たかはし・じゅんぺい)1997年(平9)5月8日、岐阜市生まれ。梅林中では揖斐パワーボーイズに所属。3年秋に142キロを計測。県岐阜商で1年春からベンチ入り。右投げ右打ち。182センチ、76キロ。