ギータが日本の切り込み隊長だ! 11月に日本と台湾で行われる第1回「WBSC世界野球プレミア12」の1次候補選手65人が16日、都内で発表された。会見に参加したソフトバンク柳田悠岐外野手(26)は「1番を打ちたい」と大好きな打順での大暴れを希望した。

 あこがれの人からの質問に、思わず本音が出た。故郷広島で天才打者と呼ばれた野球解説者の前田智徳氏から「何番を打ちたいですか?」と聞かれ「1番を打ちたいです」と断言した。

 ソフトバンクでは今季不動の3番打者としてリーグ2位の打率3割6分7厘、17本塁打、52打点をマークしている。さらに「足が武器だと思っているので」。16盗塁はリーグ3位。内野安打も多く、長打警戒で下がっている外野手の前に落ちれば、一気に二塁を陥れることもできる。小久保監督は「柳田の1番はまだ考えていないです。最後の28人の時に考えます」と慎重だったが、昨年の日米野球では5試合中4試合1番で起用している。

 チームでも昨季最終盤の連敗時に起爆剤として起用された。そのままCS、日本シリーズでも1番で日本一へと打線を引っ張った。侍でこの日着たユニホームの背番号は昨年までと同じ「44」。「背中は見えないんで」と笑ったが、1番柳田には「44」がよく似合う。

 後半戦もチームでは3番が濃厚だが、明日18日のオールスター第2戦は、地元でもあり、多く打席に立たせたいという工藤監督の親心から1番でのフル出場が予定されている。まずはセ・リーグ相手に1番でかき回し、侍小久保監督へ猛アピールする。【石橋隆雄】

 ◆プレミア12 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催し新設された国際大会。プロも参加し、世界ランキングの上位12チームが出場。6チームずつの2組に分かれる1次ラウンドは、11月8日に日本-韓国(札幌ドーム)で開幕。各組上位4チームが台湾で16日に行われる準々決勝に進む。19、20日の準決勝、21日の決勝は東京ドームで行われる。