猛虎打線がまた天敵に屈した。広島先発ジョンソンの前に8回まで無得点。7安打、3四球と得点機はつくったが、あと1本が出なかった。これで25イニング連続無得点。対戦が10試合も残っているコイの助っ人左腕への不安は解消されなかった。

 和田監督 向こうが1点取るまでにチャンスがあったから。そこで流れを持ってこれなかったというところ。見せ場はつくれたけど最後まで1本が出なかった。勝負どころの打者がね。

 初回、3回、4回と得点圏に走者を進めた。だが、マウロ・ゴメス内野手(30)、マートンにヒットが出ず、チャンスを生かすことができなかった。

 数度の対戦が予想されるマエケンだけではない。ジョンソンも虎にとっては頭痛の種だ。

 和田監督 もう1歩だった。手も足も出ないという感じではなかったけど逆に要所を締められた。ジョンソンが投げてるうちに1点でも、2点でも、取れていれば違った。長く投げさせてしまった。

 4度目の対戦。低めの変化球を見極め逆方向への打撃を意識するなど攻略の糸口はつかんでいる。それでも得点が奪えなかったのは事実だ。

 9回1死満塁の絶好機で併殺に倒れるなど、3打数無安打のゴメスは無言で球場を後にした。ただ、同じく無安打のマートンはジョンソンについて「いい投球をされた。次にいい形で勝負できれば。リズムが合ってきたと思う」と手ごたえも口にした。優勝へと向かう虎が乗り越えるべきハードルが、また1つできた。【鈴木忠平】

 ◆阪神の苦手投手 今季来日した外国人3投手に大苦戦。広島ジョンソンに2勝目を許し、対戦防御率は0・67。現在25イニング連続でゼロ行進を続けている。巨人ポレダに献上した4勝(1敗)は、今季の対戦投手別最多。同じく巨人のマイコラスにも3勝(0敗)を喫し、防御率0・93、対戦打率1割3分1厘と抑え込まれている。ほかに中日大野には3勝(0敗)され、防御率0・69とお手上げだ。