ソフトバンクは4点リードを追いつかれたが、最後の1点は死守した。リリーフ陣の踏ん張りが、優勝へ向かうチームの底力。投のヒーローは柳瀬明宏投手(32)だった。延長10回に登板し、4番中村を見逃し三振に奪うなど3者凡退。11回には2死満塁のピンチを招いたが、3番脇谷をフォークで空振り三振。「1発があるバッターが多いので、低めに投げようと思った。1人1人、打ち取っていければ…。最後はフォークを投げられる自信はあった」。好救援で昨年7月23日ロッテ戦以来となる白星を手にした。

 苦しい展開だった。五十嵐が8回に同点とされ、必勝パターンが崩れた。それだけに、前日1日に合流したばかりの柳瀬の存在は大きかった。工藤監督は「柳瀬はいいピッチングをしてくれた。ずっと準備しながら、最後にいくのはしんどかったと思う」とたたえた。12回はサファテが無失点に抑え、34セーブ目。連続イニング奪三振の日本記録を40に伸ばした。