国内FA権行使を表明した中日高橋聡文投手(32)が10日、ナゴヤ球場で西山球団代表と初交渉を行った。複数年契約を提示された模様。高橋聡は球団側の残留への熱意を感じた様子をみせた。

 約20分の会談を終え、高橋聡は、慰留を伝えた球団側の誠意を感じた様子だった。

 「必要戦力だと言われました。気持ちは伝わりました」

 残留の可能性については明言しなかったが、決して移籍ありきのスタンスではない。提示された条件に関しては「いい話で良かった」と言うにとどめたが、複数年契約を提示された模様。ただ「給料を上げるためとか、駆け引きをするためではないので。他球団の話を聞きたいのがメーンなので、他も聞いてから」。獲得に前向きな球団からの自身の評価を確かめたいという姿勢だ。

 今後については、今日11日に公示され、明日12日から国内全球団との交渉が解禁となる。通算401試合登板の実績。05年には61試合に投げ、10年には63試合登板を果たしている。貴重な中継ぎ左腕。阪神が移籍決意が確かめられれば交渉に乗り出す方向であるのを含め、複数球団が動向を注視している。

 西山球団代表は「ぜひとも残ってもらわないといけない戦力ですので」と説明。今後の条件変更については「しません」と否定した。谷繁監督は報道陣から「来季欠かせない戦力か」と問われると「もちろん」と即答した上で「意外というか、考えた末にそういう結論に至ったんだろう。最終的には本人が決めること」と話していた。