バンデンハークを超える!? 158キロ右腕、ソフトバンクの新外国人ロベルト・スアレス(24=メキシカンリーグ)が16日、宮崎秋季キャンプ2度目のブルペンに入り、適応力の高さをみせた。セットポジション時に体が左右に揺れ、静止していないことを倉野投手総合巡回コーチから指摘されると、すぐに修正。今年プロになったばかりだが、戸惑うことなく、順応した。

 「日本での(ボークの)ルールが厳しいのは知らなかった。でもアドバイスをもらったし、今後も意識していきたい」。この日は52球を投げ「前回よりもよかった。角度をつけることもできたし、低めに投げることもできた」と満足げだった。

 受けた杉田ブルペン捕手の証言も、潜在能力の高さを物語る。「全力で投げていないのに150キロ近く出ていた。バンデンハークを超える速さを持っている。フォークもしっかり落ちる」。倉野コーチも「バランスがよく、直球にキレがある。制球も安定している。伸びしろも大きい」と、太鼓判を押した。

 スアレスは昨年までは建設現場作業員や運転手として働きながらアマチュアでプレーしており、今年プロになったばかり。工藤監督は「けん制やクイックは来年、余裕が生まれてきたらやればいい」と焦らず長期計画で育てていく方針。ベネズエラからやってきた助っ人右腕の成長が楽しみだ。【福岡吉央】