アマ球界の新たな動きを、地元プロ球団も後押しする。NPO法人・北海道野球協議会(道協議会)は18日、札幌市内に新球場建設を目指し、同市内各地で署名活動をスタートすると発表した。21日JR札幌駅前での活動を皮切りに、22日には札幌ドームで開催される日本ハムのファンフェスティバルでも署名を呼びかける予定。今後は日本ハム選手会にも協力を求めて、署名活動の拡大を狙う。

 近年中の新球場建設へ向けて、心強いサポートが得られそうだ。18日、札幌市内の道協議会事務局で会見に臨んだ柳俊之理事長(67)の隣には、日本ハムから道協議会に出向している荒井修光事務局次長(42)の姿が。競技の普及を狙い、同市内にナイター照明付きの球場と屋内トレーニング施設建設を求める道協議会の署名活動について「球団としても最大限、協力したい」と約束した。

 日本ハムは今年7月に道協議会に加盟。小中学生を対象にした野球肘の検診など、アマ側の活動に賛同し、後押ししてきた。今回の動きにも理解を示しており、今後、選手会にも道協議会が行う活動について説明、可能な範囲で協力を求めていく方針だ。

 札幌市内で高校野球など硬式の試合が可能なのは、札幌円山、札幌麻生など3球場。ナイター照明を備えるのは札幌ドームのみだ。柳理事長は「多くの政令都市は県営と市営の2球場に照明設備がある場合が多い」。他地域より日没時間も早く、道内アマ関係者の多くが照明設備のある球場を渇望する。新球場建設でこれらの問題を解消すれば、過去に実施を見送ってきた国際大会の招致や開催も可能となる。

 道協議会の公式ホームページ(http://www.npo-89kyougikai.or.jp)では、既に署名が可能となっており、街頭活動は21日JR札幌駅南口広場で、午前10時~午後2時まで実施。翌22日には、日本ハムのファンフェスティバル開催に合わせて、札幌ドーム内に署名ブースを設ける。目標の30万人へ。夢プランが、動きだす。【中島宙恵】