プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2015 supported by リポビタンD」が25日、都内で行われた。

 DeNA山崎康晃投手(23)が、セ・リーグの最優秀新人に選ばれた。2勝4敗37セーブ、防御率1・92の堂々たる成績。新人最多セーブ記録を塗り替えたことなどが評価され「うれしいのひと言です。もちろん目標には掲げていましたが、最初はぼんやりしていた。今やっと明確になったと思う」と喜びをかみしめた。

 胸元には鮮やかなブルーのネクタイが光っていた。昨年のドラフト会議で前監督の中畑清氏が身につけていたものだ。その翌日に学校に指名あいさつに来てくれた時にプレゼントされた。「このネクタイを締めて来なきゃと思いました。監督の下でやれて良かったなと思う。しっかり報告して、喜んでもらえれば」と感謝の気持ちを口にした。

 中畑氏には感謝しきれない思いがある。後半戦、体力的に厳しい時期があった。ボールのキレがなく、休養やクローザーからの配置転換も可能性があった。だが、監督室に呼ばれて赴くと「俺はお前と心中する。そう決めたから」と言われ背中を押された。だから今がある。

 恩人の中畑氏はチームを去った。来季はラミレス新監督の下、再出発する。「何も分からないまま始まって、すぐに終わったシーズンだった。来季もクローザーで頑張りたい。1年目だけでなく、2年目以降も同じように活躍して、DeNAを代表する選手になりたい」。チームの顔になることを誓った。【竹内智信】