ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)が29日、結婚していたことを明かした。相手は福岡県出身の一般女性(24)で、7月に婚姻届を提出した。13年夏から交際を始め、今季開幕前に柳田がプロポーズ。最愛の伴侶の支えもあり、グラウンドではトリプルスリー、MVP、日本一と最高の結果を出した。夫人は現在妊娠中で来春にも第1子が誕生する。

 球史に残る活躍の裏に、愛の力があった。柳田が結婚していたことを初めて公の場で口にした。「相手は3つ下です。明るいですね。元気がある。一緒にいると面白い。芸能人で言うと…。普通ですね。犬っぽい感じ」。照れ隠しなのか。珍説明を交えながら、24歳の一般女性と愛を育んできたことを言葉にした。

 13年夏に知人の紹介で2人は出会った。第一印象から「かわいいな」と思った柳田が、フルスイングとばかりに積極的にアプローチ。程なく交際へ発展したが、心が折れそうだった柳田を支えたのが彼女だった。当時柳田は右肩を痛めていた。同年6月25日に日本ハム戦で左中間の打球にダイビングし負傷。レギュラー定着目前に戦線離脱していた。時間の許す限り、そばで支える彼女の優しさが、心に染みた。

 14年には不動の中堅手として日本一に貢献した。豪快スイングと「マジやばいっす」が口癖の親しみやすいキャラクターで、チーム屈指の人気者となった。迎えた今季の開幕前。今季にかける思いも添え、プロポーズ。その約束通り、開幕から打ちまくり、7月に婚姻届を提出。夫人のおなかには来春にも誕生する第1子が宿っていた。新たな家族の存在も背中を押したに違いない。8、9月と連続で月間MVPを獲得。打率3割6分3厘、34本塁打、32盗塁でのトリプルスリー、連続日本一、パ・リーグMVP…。最高の結果を残しながら新婚1年目を駆け抜けた。

 「家では野球の話はしない。料理はなんでもおいしいですよ。米が好きなんですけど、ご飯がすすむようにやってくれている。(栄養バランスも)考えてくれている」。挙式は来年オフに行う。来季目標は3年連続日本一に加え、ともに史上初の40発40盗塁に2年連続トリプルスリー。最高の披露宴にするためにも、16年もさらに打ちまくる。【石橋隆雄】