QVCマリンが、お菓子の球場になる!? ロッテは25日、今年の対外業務を終了。職員に訓示した山室晋也球団社長(55)が、親会社とコラボして「お菓子」をキーワードに本拠地の装いを変えるプランを明かした。観客動員アップを狙い、女性、子供に夢を与える球場を目指す。

 山室社長の言葉は熱がこもっていた。「ファンの皆さんが求めるものに継続して応えないといけない。来年以降も変化、改革を大きくしないと我々の将来はない」と力説した。

 今季主催試合の観客動員数は132万2004人。昨年比プラス9・5%は、パ・リーグトップだった。今季から「おもてなしプロジェクト」を開始。優れた接客サービスを行ったスタッフを毎月表彰した。月1回のファン感謝デーというコンセプトで「マリンフェスタ」も始めた。努力が実った格好だが、観客動員数自体は、まだリーグ最下位。「事実は受け止める」と話す社長の次の手が“お菓子の球場”計画だ。何しろ、親会社は有数の菓子メーカー。「もっと親会社と連動していきたい。お菓子の好きな女性や子供が喜んでもらえる球場に」と、女性や子供をターゲットに、ファン層の拡大を目指す。

 アイデアは尽きない。球場内にお菓子作り体験コーナー設置は、序の口だ。ファウルポールをトッポの模様にコーティング。そこに、コアラのマーチのコアラがしがみつく。そのコアラに本塁打ボールが当たれば、コアラのマーチ1年分を贈呈。スタンドには、チョコパイのデザインを施したクッションを設置する等々…。「QVCマリンでしか買えないものを考えたい」と、限定商品も。選手の似顔絵がプリントされたコアラのマーチが有力候補だ。

 マツダスタジアムのようなバーベキューシートの設置も計画中だ。山室社長は「目指すは、ボビーの時の観客動員」と、08年の約160万人到達を当面の目標とした。来て、見て、味わえる、新たなマリンを目指す。【古川真弥】