ソフトバンク千賀滉大投手(22)が30日、中日吉見一起投手(31)から極意を学び、先発ローテ定着を目指す考えを明かした。来年1月に約1週間、福岡県内で合同自主トレを予定。愛知・蒲郡高時代から、テレビで雄姿を目に焼き付けていた右腕からエース道を吸収し、年間先発の来季目標を実現させる意気込みだ。

 「吉見さんから1年間の調整法を聞きたい。個人差はあると思うけど、いろんな話を聞いて参考にできたらいいと思う」。吉見との自主トレは12、13年に続き3年ぶり3度目。だが今回の気合の入れ方は半端ではない。「もう3回目なので聞きたいことも遠慮せず聞ける」。吉見を質問攻めにし、先発ローテを守るためのノウハウを身につける。

 千賀は来季が6年目。今季は2軍で先発ローテを守ったが、1軍登板は4試合。うち3試合に先発して2勝1敗、防御率0・40。クライマックスシリーズ、日本シリーズではセットアッパーを務め、2年連続日本一に貢献した。だが来季は先発として、1年間1軍で投げ続けたい思いが強い。

 吉見は中日のエースとして09年と11年に2度、リーグ最多勝に輝いた。一方で右肩の故障や右肘の手術、リハビリを何度も経験するなど苦労も重ねており、体のケアに対する知識も豊富だ。千賀もかつて、右肩痛に悩まされた時期もある。「投球スタイルは違うけど、吉見さんもケガの時はいろいろ考えることもあったと思う」。体の状態に応じた調整法にも耳を傾け、先発で飛躍するきっかけをつかむ。【福岡吉央】