中日浅尾拓也投手(31)が、ハイピッチ調整で完全復活を目指す。7日、中部国際空港から自主トレのため米国・グアムへ出発。これまでは毎年恒例となったグアム自主トレから肩作りを行っていたが、プロ10年目はすでにピッチングを始めている。グアムでも同行する同い年の武山に受けてもらい、ブルペン投球を重ねる予定だ。

 13年に痛めた右肩の不安から、不振が続いた。11年は79試合に登板したが、昨季は36試合止まり。「一から立ち上げるのにこれぐらい必要というのが分かった。2月から逆算して(肩をつくるのは)1月からやっているのでは遅い」と調整を早めた。元日もブルペンに入った。「普通に遠投をやっていても肩の調子もいい。フォームをしっかりと固めていきたい」と順調なスタートを切っているようだ。

 完全復活に向け、投げて直球を取り戻す。最速は157キロを誇った右腕も、昨年の最速は147キロ。平均は140キロ前半だった。「変化球は置いといて、自分のストレートを投げられようにしたい」。かつてのセットアッパーが原点回帰で、勝利の方程式に加わるはずだ。【宮崎えり子】