阪神ドラフト6位の板山祐太郎外野手(21=亜大)が1軍切符を狙う。今日11日の練習試合韓国・ハンファ戦(安芸)は掛布新体制の初陣。8番右翼で出場予定で、板山は「結果にこだわりすぎず、今までやってきたことを試す。フォームや投手に対してどれだけできるか」と意気込んだ。

 ドラ6ルーキーにとって伸び伸びプレーできる環境が整った。初タクトの掛布2軍監督は「明日はフルで出すと思う。しっかりやってくれればと思う」と期待を寄せた。打者には極力、打席で制限をつけず、自由に打たせたい思惑がある。安芸キャンプで強振し、力強い打球を連発していた板山にとって大歓迎だろう。

 結果を残せば、沖縄行きの道も開けてくる。8日に打撃投手を務めた広島出身の高橋投手コーチが「前田に似ている」と前田智徳氏になぞらえたように安芸キャンプで打撃は好調。強く的確に鋭い打球を飛ばしており、首脳陣も高く評価する。掛布2軍監督は「練習だといまの段階で(1軍に)推薦できる。試合をやってみないと分からない。試合でどう対応するのか。それを見ないと」と話していた。

 板山も指揮官の強振指令を聞いて武者震い。外野だけでなく、内野も試す方向だ。前日9日にはドラフト1位の高山が居残り打撃するのを見て発奮。「自分がストレッチに行ったら差が埋まらない」と反骨心を示し、自身もマシン打撃に没頭していた。さあ、第1関門だ。プロ初実戦で、沖縄行きのチャンスを奪いに行く。【酒井俊作】

 ◆板山祐太郎(いたやま・ゆうたろう)1994年(平6)3月27日、神奈川県生まれ。成立学園では1年夏から二塁手のレギュラー。亜大2年時に外野手に転向し、東都大学リーグのベストナイン3度受賞。昨秋の明治神宮大会優勝に貢献。入団後の新人体力測定では垂直跳び75センチ。新人時代の鳥谷を5センチ超えるなど身体能力の高さを発揮した。180センチ、79キロ。右投げ左打ち。