今年のロッテ大嶺祐には“琉球カーブ”がある。ソフトバンク相手に、4回からの2イニングを1安打無失点。カーブが良かった。4回2死走者なしでは、塚田をカーブで空振り三振。5回2死二塁では、柳田の初球にカーブで見逃しストライクを奪い、最後は遊ゴロに仕留めた。「去年の秋から取り組んでいた球です」と、手応えがあった。

 オフに宮古島出身の川満と、同島で自主トレを行った。カーブが持ち味の川満から「中指を意識して投げるといい」と聞いた。手首の向きにも工夫を加え、低めへの制球が安定するようになった。石垣島出身の大嶺祐は「石垣と宮古のコラボですね。去年は直球とスプリットだけ。カーブがうまく使えたら幅が広がるし、楽になる」と狙いを口にした。

 琉球色は、QVCマリンでの自身の登場曲にもにじませる。2月に宮古島出身の歌手、琴菜と結婚。オリジナル曲の作成を頼んだ。前日の夜にデモテープの音声データが届いた。「リズムが良くて、乗っていけます。琉球音階が入っているそうです」と愛妻の心遣いに感謝した。昨季は自己最多8勝。涌井、石川に次ぐ先発3番手は、ますます乗っている。【古川真弥】