熱心な阪神ファンで知られるNMB48の山本彩(22)が20日、甲子園球場の「阪神-ヤクルト5回戦」で始球式を務め、見事ストライク投球を決めた。

 「あの景色の中投げられ、終わってからすごい気持ちよかったなと思いました」。満面笑み。手ごたえも満足で振り返った。

 山本は、金本監督と同じ背番号「6」のユニホーム姿で、タイガース応援女子「TORACO」応援隊長として、小走りにマウンドへ走った。

 6番の意味には「今(昨年)まで(AKB48グループ選抜)総選挙で2年連続6位だったりとか、リスペクトする金本監督の背番号なので」と説明。緊張のあまり、顔を引きつらせながら、阪神先発の守屋に一礼、本塁方向にもさらに一礼し、捕手清水をめがけて思い切って投げた。

 「出ていく前も、真ん中に立ってからも、すごい緊張したんですけど、今日まで100球以上、投球練習をしていたので、その成果が、あの緊張感の中では出せたかなと思います」

 実は10日以上前から、父を相手に公園でキャッチボールを繰り返していた。3回目の始球式、甲子園では2度目の“登板”だけに「暴投だけはしたくない」と言い、本塁までの距離と同じ位置から投げ、練習を重ねてきた。「ちゃんと届くかどうかも確認しないと。それなりのフォームで、きれいにストライクを投げたい」と話していた。

 上出来のピッチングに、ほっとひと息。その後は、ABCテレビの野球中継ゲストに入り、今季の猛虎にエールも送った。

 「今年の阪神は本当にいろんな選手が、若手、中堅、そしてもちろんベテランの皆さんも、すごく勢いづいてて。今年は、日本一もいけるんじゃないかなと思う。せひ、1試合1試合を大事にがんばってほしい」と話していた。