巨人、ロッテで活躍し、ロッテで監督を務めた山本功児氏(享年64)の告別式が26日、横浜市青葉区のシティホール江田で営まれた。山本氏がロッテ監督時代に、通訳を務めたレイズ国際スカウトの内堀立城氏が、故人の早過ぎる死を惜しんだ。「日米6球団の監督の下で働かせていただきましたが、山本さんほど、裏方を思ってくれる、優しい監督はいませんでした」と目を赤くして話した。

 外国人選手とはいえ、特に敗戦後は、監督から叱責(しっせき)を受けることも少なくない。チームの勝利のために敗因の分析と反省は必要なこと。監督と選手の間に入る通訳にとって、両者の言い分を的確に伝えることは大事な職務だ。山本氏も、選手にとっては厳しい指摘をする日は当然ある。「そんな翌朝、山本さんは(遠征先の)ホテルの部屋まで来て『ちょっと言い過ぎたな』と言ってくれたりするんです」と当時を懐かしんだ。

 03年に“山本ロッテ”に在籍したホセ・フェルナンデス内野手とリック・ショート内野手が、楽天に移籍した際には、内堀氏も楽天で通訳を務めていた。「2人が『恩義を感じているから、山本さんに、お礼を言いたい』と話すので、山本さんに電話をすると、西武戦があった埼玉まで来てくれたんです。2人はとても感激していました」と振り返った。敬愛する故人を思い「64歳は早過ぎます。残念です」と、やりきれない様子だった。