チームの悪い流れを変える虎退治を目指す。4日阪神戦に先発濃厚な中日吉見一起投手(31)が2日、ナゴヤドームで行われた投手練習に参加した。マウンドを使って約40球の投球練習。チームは4月26日DeNA戦(横浜)から遠征が続き「1週間、マウンドを離れていたので。慣らそうかなと思って。マウンドに立っていないんでね」。感覚を確認しながら、1球1球を投じていた。中10日で迎える今季3度目の1軍マウンド。右肘手術からの復帰後初勝利こそ、待望の白星に違いない。

 前カードの広島3連戦は計31失点と投手陣の崩壊が止まらず、今年初の同一カード3連敗を喫した。4位阪神とゲーム差なし、勝率2厘差での3位。吉見は「チームはあまり良くない流れだけど、ロースコアで勝てるような投球がしたい。打ってくれるのが一番だけど、投手が0点に抑えられたらいいのだから」と冷静に語る。

 4月9日は7回無失点、同23日は6回途中3失点と、ここまで2試合とも試合をつくったが、白星はお預けとなっていた。昨年10月に右肘の手術を受けた右腕の復活星。吉見自身も勝利を手にし、流れに乗りたいところだ。そして、先発ローテーションに定着となれば頼もしい存在だ。09、11年最多勝、11年最優秀投手に輝いた右腕が起爆剤となる。【宮崎えり子】