阪神のドラフト5位ルーキー青柳晃洋投手(22)が、今日1日楽天戦にプロ初登板、初先発する。当初先発予定だった横山が、5月30日の投手指名練習後に左肩のコンディショニング不良を訴え出場選手登録を抹消。窮地を救う代役としてルーキーに白羽の矢が立った。

 「ファームでやってきたことを出せるように頑張りたいです。力以上のことは出せないと思うんで」

 変則右腕がベールを脱ぐ。下手投げ気味の横手投げ、通称「クオータースロー」から繰り出される最速148キロの直球は威力がある。キレのあるスライダーとツーシームも有効だ。3月5日甲子園、ロッテとのオープン戦では3連続四球を与えるなど制球に課題も見えたが、ファームで意識的に制球力向上に取り組んだ。ウエスタン・リーグでは今季11試合に登板で防御率2・81。1軍切符をつかみとった。

 何よりもチームにとって大きいのは、過去に“スクランブル”登板で結果を残している点だろう。5月25日のウエスタン・リーグ中日戦で、先発予定だった島本が急きょ1軍昇格。代わって先発したのが青柳だった。突然の登板でも4回1安打無失点と好投。有事にも動じずに結果を出す。

 「初先発で、どうせ緊張すると思うんで。自分のピッチングができるようにしたいです」

 交流戦の開幕から借金転落。チームのピンチも、ルーキーにとっては最大のチャンスだ。【梶本長之】

 ◆青柳晃洋(あおやぎ・こうよう)1993年(平5)12月11日、神奈川県生まれ。帝京大時代は4年秋に首都大学リーグで6勝。ドラフト5位で阪神入団。ウエスタン・リーグでは11試合登板、2勝1敗、防御率2・81。181センチ、79キロ。右投げ右打ち。